
ミルクの効能効果
ミルクの力を、愛犬に与えたら!心臓機能や筋肉機能の調節、血圧を下げる効果、骨・歯の強化、神経興奮の抑制
ミルクの力を、愛犬に与えたら!
ミルクには、心臓機能や筋肉機能の調節、血圧を下げる効果、骨・歯の強化、神経興奮の抑制などの効果が期待できます。
しかし、一部の愛犬は牛乳をうまく消化できず、乳糖不耐症の症状を引き起こす場合もあります。乳糖不耐症は、小腸で消化酵素のラクターゼが十分に働かず、乳糖が分解されないことで症状が出ます。
私達でも、牛乳を飲むとお腹を下すという方もいらっしゃると思います。
この症状を生む乳糖不耐症は、消化器官内の牛乳に含まれる乳糖を
消化するための酵素の減少が原因と見られています。
この乳糖不耐症の症状は、人間だけでなく愛犬にも起こる可能性があり、
良いと思って与えた牛乳が愛犬に悪影響を与える事もあります。
牛乳は高カロリーの食品なので、愛犬には軟便や体重増加の原因にもなります。
*日本食品標準成分表2020年版(八訂)を基準値として、
その食材の値が10%以上になる成分が
ペットに有効に作用すると思われ、取り上げて表記しています。
カリウムは、ナトリウムとともに、血圧を安定させるほか、
心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節などの重要な働きをしています。
また、カリウムは腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して、
尿中への排泄を促進するため、血圧を下げる効果があります。
カルシウムは、骨や歯の主要な構成成分になるほか、
細胞の分裂・分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制、
血液凝固作用の促進などに関与しています。
リンは、エネルギーの代謝に重要な役割を持っています。
そのほか、カルシウムと結合し、骨や歯を強化する役割を持っています。
*ミルクの主な成分、効能効果&日本食事摂取基準摂取の推奨量 /日
μg(マイクログラム)はmg(ミリグラム)の1000分の一 なのでμgの成分は省略しています。 |
ミルクの主な成分、効能効果(100gあたり) | 摂取の推奨量/日 | ||||
成分名 | 値(生) | 効能効果 | 成分名 | 成人男性~高齢 | 成人女性~高齢 |
エネルギー | 61 kcal | 熱量 | エネルギー | 2200±200kcal | 1400~2000kcal |
水分 | 87.4 g | 水分 | 1.5~2リットル | 1.5~2リットル | |
たんぱく質 | 3.3 g | 人体組織の生成 | たんぱく質 | 65 g | 50 g |
脂質 | 3.8 g | エネルギー源 | 脂質 | 40~60 g | 40~60 g |
食物繊維総量 | 0 g | 腸内環境を改善 | 食物繊維総量 | 21 g以上 | 18 g 以上 |
炭水化物 | 4.8 g | 組織にぶどう糖を供給 | 炭水化物 | 250 g~325 g | 250 g~325 g |
有機酸 | 0.2 g | 悪玉菌の発生を抑制 | 有機酸 (クエン酸 693mg,コハク酸103mg, 酒石酸 31:2mg,ファール酸 45.8mg、リンゴ酸176mg) | ||
ナトリウム | 41 mg | 血圧を調節 | ナトリウム | 7.5 g未満 | 6.5 g 未満 |
カリウム | 150 mg | 血圧を安定させる | カリウム | 2,500 mg | 2,000 mg |
カルシウム | 110 mg | 骨格を構成する | カルシウム | 800~700 mg | 650~600 mg |
マグネシウム | 10 mg | エネルギー代謝に関わる | マグネシウム | 340~320 mg | 270~260 mg |
リン | 93 mg | 骨や歯を構成 | リン | 1000 mg | 800 mg |
鉄 | 0 mg | 全身に酸素を運ぶ役割 | 鉄 | 7.5 mg | 10.5 mg~16.0 mg(妊婦) |
亜鉛 | 0.4 mg | 身体の成長と維持に必要 | 亜鉛 | 11 ~10 mg | 8 mg |
銅 | 0.01 mg | 貧血を予防 | 銅 | 0.9~10 mg | 0.7 mg |
マンガン | Tr mg | 骨・肝臓の酵素作用を活性化 | マンガン | 4.0 mg | 3.5 mg |
β−カロテン当量 | 6 μg | 皮膚や粘膜の健康を維持 | β−カロテン | 400~900 μg | 350~700μg |
ビタミンD | 0.3 μg | 骨格と歯の発育促進 | ビタミンD | 8.5㎍~100㎍ | 8.5㎍~100㎍ |
ビタミンE | 0.1 mg | 脂質の酸化を防止し老化防止する | ビタミンE | 6.0~6.5 mg | 5.0~6.5 mg |
ビタミンK | 2 μg | 血液凝固の補助 | ビタミンK | 150 ㎍ | 150 ㎍ |
ビタミンB1 | 0.04 mg | 糖質を燃やしてエネルギーに変換 | ビタミンB1 | 1.4~1.2 mg | 1.1~0.9 mg |
ビタミンB2 | 0.15 mg | 発育促進剤 | ビタミンB2 | 1.6~1.3 mg | 1.2~1.0 mg |
葉酸 | 5 μg | 細胞の生産や再生を助ける | 葉酸 | 240㎍ | 240㎍ 妊婦240㎍追加 |
ナイアシン当量 | 0.9 mg | DNAの修復や合成に関わる | ナイアシン | 15~13 mg | 11~10 mg |
ビタミンB6 | 0.03 mg | タンパク質の分解を助ける | ビタミンB6 | 1.4 mg | 1.1 mg |
ビタミンB12 | 0.3 μg | DNAの生成を助ける | ビタミンB12 | 2.4㎍ | 2.4㎍ |
パントテン酸 | 0.55 mg | 薬物の解毒作用、等 | パントテン酸 | 5~6 mg | 5 mg |
ビオチン | 1.8 μg | 抗炎症物質を生成 | ビオチン | 幼児4 ~50 μg | 成人 50 μg妊婦付加量2 μg授乳婦付加量5 μg |
ビタミンC | 1 mg | 老化、ガンの予防 | ビタミンC | 100 mg | 100 mg |
食塩相当量 | 0.1 g | 食塩相当量 | 7.5 g未満 | 6.5 g未満 |
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
乳類/<牛乳及び乳製品>/(液状乳類)/普通牛乳
上記のような愛犬の健康にメリットがある栄養素を含んでいます。
*肝臓病ケアとなる牛乳
牛乳は良質なタンパク質をバランスよく含んでいて、体に必要な必須アミノ酸である、
バリン、ロイシン、イソロイシンの分枝鎖アミノ酸(BCAA)の割合が多いのが特徴、
アミノ酸バランスはベストです。
肝臓の状態が悪くなると、アミノ酸のうちフェニルアラニン、チロシン、
トリプトファンといった芳香族アミノ酸が増加しますが、
これを是正するにはこの分枝鎖アミノ酸を食事で加えるのがよいと言われています。
そのため、牛乳を摂ることは、肝臓病のケアになると考えられます。
*愛犬にミルクを与える適量(目安)
ペットフードにトッピングするのも愛犬は喜ぶと思います。
与えすぎには注意です。
犬には個体差があり、年齢・活動量・代謝・住環境などにより、
適切な給与量は大きく異なります。
愛犬の体重 | 一日に与える給与量 | トッピングするミルク量約10% |
1~5 kg | 25~80 g | 3~8 g |
5~10 kg | 80~140 g | 8~14 g |
10~15 kg | 140~190 g | 14~19 g |
15~20 kg | 190~235 g | 19~24 g |
20~25 kg | 235~275 g | 24~28 g |
25~30 kg | 275~315 g | 28~32 g |
30~35 kg | 315~360 g | 32~36 g |
このトッピングする量は一日の給与量の10%として計算した量です。
適量の判断は愛犬の飼い主さんが一番わかると思います。
上記のデータは参考程度にしてください。
*牛乳の乳糖不耐症を考慮する
愛犬は牛乳に多く含まれる乳糖を摂取すると
下痢をしてしまう事があります。
愛犬が牛乳を飲むと毎回下痢をするようなら、
乳製品アレルギーの可能性があるので、
牛乳を与えるのを中止するのが賢明です。
*牛乳の乳製品アレルギー
乳製品アレルギーの愛犬は意外と多く、原因は含まれるタンパク質と言われています。
愛犬が牛乳を飲んだ後に、下痢、嘔吐だけでなく、耳・目・口・前後足の内股等に
赤く炎症が出ていたり、痒がったりと症状が出ていたら乳製品アレルギーの可能性があるので
与えるのをすぐに止めましょう。
*アレルギー反応に要注意
人間でも人により、いろんな食材に対してアレルギー反応が出たり出なかったりします。
愛犬も同じです。
食べた時の体調にもよりますがアレルギーは、先天的な体質による先天性アレルギーと、
長年の食生活により発症する可能性がある後天性アレルギーがあります。
牛乳を初めて与える際は、少量からスタートしましょう。
以下の症状が見られた場合は、アレルギーの可能性があります。

アレルギー反応
牛乳を与えた際に上記のような症状が現れた場合は、獣医師に相談しましょう。
*犬用のミルク

ヤギミルク
どうしても与えたい場合は、
はじめから乳糖が分解されている犬用のミルクがいいと思います。
ヤギのミルクも乳糖不耐症の愛犬に適しています。
しかし、与えすぎはよくありませんし、
冷たい状態で与えると下痢しやすくなるので、
常温程度で与えるようにするのがいいと思います。
*人間の美容にも期待できるヤギのミルク
ヤギのミルクも低脂肪分、低たんぱく質なので愛犬に与えて大丈夫です。
海外ではヤギのミルク(ゴートミルク)は
古くから人間の美容に良いとして活用されているみたいです。
牛乳アレルギーを発症する主な原因となる成分は、たんぱく質の一種であるαS1カゼイン。
これは牛乳に多く含まれるのですが、やぎミルクからはほとんど検出されません。
また、ヤギミルクは脂肪球の大きさが牛乳の6分の1と、脂肪球が非常に小さく、
表面積が大きくなることで、消化酵素の働きが促されやすく、素早く体内で分解されます。
つまり、消化吸収が良いと下痢や腹痛を起こしにくくなります。
お肌の保湿力を高める脂肪酸をはじめ、天然のビタミン・ミネラルを豊富に含んでいて、
肌への浸透力に優れているため、栄養を肌にしっかり届ける働きが期待されています。
含まれている成分には、お肌の酸化につながる活性酸素を抑える効果が期待でき、
シミの原因となるメラニン色素を分解してくれるので、美白にも期待大ですね。
且つ、ヤギのミルク(ゴートミルク)には、含まれるビタミンには
脂質の酸化を防止し老化防止、発育促進、タンパク質の分解を助ける等の役割があります。
他にも、ヤギのミルクには、牛乳の2倍のミネラルが含まれていて、
角質細胞のつながりを強くしたり、お肌のバリア機能を高めたりする働きがあります。
*ヤギミルクの主な成分、効能効果&日本食事摂取基準摂取の推奨量 /日
μg(マイクログラム)はmg(ミリグラム)の1000分の一 なのでμgの成分は省略しています。 |
ヤギミルクの主な成分、効能効果(100gあたり) | 摂取の推奨量/日 | ||||
成分名 | 値(生) | 効能効果 | 成分名 | 成人男性~高齢 | 成人女性~高齢 |
エネルギー | 57 kcal | 熱量 | エネルギー | 2200±200kcal | 1400~2000kcal |
水分 | 88.0 g | 水分 | 1.5~2リットル | 1.5~2リットル | |
たんぱく質 | 3.1 g | 人体組織の生成 | たんぱく質 | 65 g | 50 g |
脂質 | 3.6 g | エネルギー源 | 脂質 | 40~60 g | 40~60 g |
食物繊維総量 | 0 g | 腸内環境を改善 | 食物繊維総量 | 21 g以上 | 18 g 以上 |
炭水化物 | 4.5 g | 組織にぶどう糖を供給 | 炭水化物 | 250 g~325 g | 250 g~325 g |
有機酸 | – g | 悪玉菌の発生を抑制 | 有機酸 (クエン酸 693mg,コハク酸103mg, 酒石酸 31:2mg,ファール酸 45.8mg、リンゴ酸176mg) | ||
ナトリウム | 35 mg | 血圧を調節 | ナトリウム | 7.5 g未満 | 6.5 g 未満 |
カリウム | 220 mg | 血圧を安定させる | カリウム | 2,500 mg | 2,000 mg |
カルシウム | 120 mg | 骨格を構成する | カルシウム | 800~700 mg | 650~600 mg |
マグネシウム | 12 mg | エネルギー代謝に関わる | マグネシウム | 340~320 mg | 270~260 mg |
リン | 90 mg | 骨や歯を構成 | リン | 1000 mg | 800 mg |
鉄 | 0.1 mg | 全身に酸素を運ぶ役割 | 鉄 | 7.5 mg | 10.5 mg~16.0 mg(妊婦) |
亜鉛 | 0.3 mg | 身体の成長と維持に必要 | 亜鉛 | 11 ~10 mg | 8 mg |
銅 | Tr mg | 貧血を予防 | 銅 | 0.9~10 mg | 0.7 mg |
マンガン | Tr mg | 骨・肝臓の酵素作用を活性化 | マンガン | 4.0 mg | 3.5 mg |
β−カロテン当量 | 0 μg | 皮膚や粘膜の健康を維持 | β−カロテン | 400~900 μg | 350~700μg |
ビタミンD | 0 μg | 骨格と歯の発育促進 | ビタミンD | 8.5㎍~100㎍ | 8.5㎍~100㎍ |
ビタミンE | 0.1 mg | 脂質の酸化を防止し老化防止する | ビタミンE | 6.0~6.5 mg | 5.0~6.5 mg |
ビタミンK | 2 μg | 血液凝固の補助 | ビタミンK | 150 ㎍ | 150 ㎍ |
ビタミンB1 | 0.04 mg | 糖質を燃やしてエネルギーに変換 | ビタミンB1 | 1.4~1.2 mg | 1.1~0.9 mg |
ビタミンB2 | 0.14 mg | 発育促進剤 | ビタミンB2 | 1.6~1.3 mg | 1.2~1.0 mg |
葉酸 | 1 μg | 細胞の生産や再生を助ける | 葉酸 | 240㎍ | 240㎍ 妊婦240㎍追加 |
ナイアシン当量 | 0.9 mg | DNAの修復や合成に関わる | ナイアシン | 15~13 mg | 11~10 mg |
ビタミンB6 | 0.04 mg | タンパク質の分解を助ける | ビタミンB6 | 1.4 mg | 1.1 mg |
ビタミンB12 | 0 μg | DNAの生成を助ける | ビタミンB12 | 2.4㎍ | 2.4㎍ |
パントテン酸 | 0.39 mg | 薬物の解毒作用、等 | パントテン酸 | 5~6 mg | 5 mg |
ビオチン | – μg | 抗炎症物質を生成 | ビオチン | 幼児4 ~50 μg | 成人 50 μg妊婦付加量2 μg授乳婦付加量5 μg |
ビタミンC | 1 mg | 老化、ガンの予防 | ビタミンC | 100 mg | 100 mg |
食塩相当量 | 0.1 g | 食塩相当量 | 7.5 g未満 | 6.5 g未満 |
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)乳類/<その他>/やぎ乳
上記のような愛犬の健康にメリットがある栄養素を含んでいます。
*全国の夜間専門動物病院一覧
かかりつけの動物病院がしまっている夜間に突発的なアクシデントが発生すると、
うろたえてしまいます。そんな時は夜間専門で対応する動物病院が頼りになります。
夜間診療のため、必ず事前に電話連絡してください。
いつごろ、どのくらいの量を食べたか、症状が出ていたらどうしたらいいかなど、
できるだけ詳しくメモをして動物病院へ連れていくか、電話で問い合わせてください。
*まとめ
牛乳・ヤギミルクは5大栄養素をバランスよく含んだ、栄養満点の食材ですが、
”過ぎたるは猶及ばざるが如し”与えすぎればかえって愛犬を苦しめる事になりかねません。
主食のドッグフードは栄養バランスを考えて成分が配合されています。
なので、あなたの愛犬の健康を少しでも改善する為に
症状に合わせた食材をトッピングする目的にお使いください。
・愛犬が食べることができる人間の食品
・愛犬が食べてはいけない食品
・与えてもいい果物
・与えてはいけない果物
・与えてもいい野菜
・与えてはいけない野菜
ドッグフードに 健康改善トッピングを!
上記の記事にそれぞれの食材の効能効果、詳細をまとめています。参考にしてください。
愛犬と長く楽しく暮らすためにも、愛犬の健康管理は重要ですね。
愛犬の健康を守るのはアナタです。
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