そのレモン、愛犬に与えて大丈夫?
愛犬にレモンを与えるのは避けた方が賢明です
愛犬に対してアレルギーや中毒症状を引き起こす成分は含まれていませんし、
レモンには、老化防止や健康維持に必要なビタミンCやクエン酸といった
栄養素が豊富に含まれています。
しかし、愛犬は肝臓でビタミンCを生成することができ、
食べ物から摂取する必要はありません。
レモンに含まれている愛犬に必要な5大栄養素(カルシウム、カリウム、マグネシウム、銅、亜鉛)も、ドッグフード(カナガンドッグフードチキン)に含まれています。
むしろ、レモンのすっぱさの原因のクエン酸は、犬に強い刺激を与えてしまいます。
強い刺激臭と強い酸味があるレモンは、基本的に犬が苦手とする味と匂いなので、
敢えて与えたりしない方がいい食べ物です。
*日本食品標準成分表2020年版(八訂)を基準値として、
その食材の値が10%以上になる成分が
ペットに有効に作用すると思われ、取り上げて表記しています。
食物繊維は小腸をスルーして大腸まで達する食品成分で、
腸内の善玉菌を増やし快便にする腸内環境の改善(便秘の予防)だけでなく、
血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度を抑制するなど、
多くの生理機能が明らかになっています。
ビタミンEは細胞膜にダメージを与える活性酸素を除去する抗酸化作用があるので、
皮膚疾患への抗炎症作用や、愛犬の生活習慣病や老化が原因の疾病予防と
治療に役立つと思われます。脂質と一緒に摂ることで吸収が促進されます。
ビタミンCには抗酸化作用があるため体内で増えた活性酸素を除去し、
老化や、がん、生活習慣病などの予防する諸々の予防効果や、
運動量が多い愛犬や加齢などによる酸化ストレスに有効であるとされています。
さらに、ビタミンCは皮膚や関節にも良いと言われています。
有機酸(クエン酸)は、疲労物質である乳酸を体内で分解して
新陳代謝を促進してくれる働きを持っています。
また、クエン酸には、疲労回復以外にも全身における血流の促進や
ミネラルの吸収促進などの様々な効果があるとされています。
葉酸はビタミンB群の水溶性のビタミンで、
ビタミンB 12とともに赤血球を作るので「造血のビタミン」ともいわれています。
さらに、DNAやRNAなどの核酸やタンパク質の合成を促進し、細胞の生産や再生を助けます。特に、お腹に胎児のいる妊娠中の母犬や、成長期の愛犬には必要な栄養素です。
*レモンの主な成分、効能効果&日本食事摂取基準摂取の推奨量 /日
μg(マイクログラム)はmg(ミリグラム)の1000分の一 なのでμgの成分は省略しています。 |
レモンの主な成分、効能効果(100gあたり) | 摂取の推奨量/日 | ||||
成分名 | 値(生) | 効能効果 | 成分名 | 成人男性~高齢 | 成人女性~高齢 |
エネルギー | 43 kcal | 熱量 | エネルギー | 2200±200kcal | 1400~2000kcal |
水分 | 85.3 g | 水分 | 1.5~2リットル | 1.5~2リットル | |
たんぱく質 | 0.9 g | 人体組織の生成 | たんぱく質 | 65 g | 50 g |
脂質 | 0.7 g | エネルギー源 | 脂質 | 40~60 g | 40~60 g |
食物繊維総量 | 4.9 g | 腸内環境を改善 | 食物繊維総量 | 21 g以上 | 18 g 以上 |
炭水化物 | 12.5 g | 組織にぶどう糖を供給 | 炭水化物 | 250 g~325 g | 250 g~325 g |
有機酸 | 3.2 g | 悪玉菌の発生を抑制 | 有機酸 (クエン酸 693mg,コハク酸103mg, 酒石酸 31:2mg,ファール酸 45.8mg、リンゴ酸176mg) | ||
ナトリウム | 4 mg | 血圧を調節 | ナトリウム | 7.5 g未満 | 6.5 g 未満 |
カリウム | 130 mg | 血圧を安定させる | カリウム | 2,500 mg | 2,000 mg |
カルシウム | 67 mg | 骨格を構成する | カルシウム | 800~700 mg | 650~600 mg |
マグネシウム | 11 mg | エネルギー代謝に関わる | マグネシウム | 340~320 mg | 270~260 mg |
リン | 15 mg | 骨や歯を構成 | リン | 1000 mg | 800 mg |
鉄 | 0.2 mg | 全身に酸素を運ぶ役割 | 鉄 | 7.5 mg | 10.5 mg~16.0 mg(妊婦) |
亜鉛 | 0.1 mg | 身体の成長と維持に必要 | 亜鉛 | 11 ~10 mg | 8 mg |
銅 | 0.08 mg | 貧血を予防 | 銅 | 0.9~10 mg | 0.7 mg |
マンガン | 0.05 mg | 骨・肝臓の酵素作用を活性化 | マンガン | 4.0 mg | 3.5 mg |
β−カロテン当量 | 26 μg | 皮膚や粘膜の健康を維持 | β−カロテン | 400~900 μg | 350~700μg |
ビタミンE | 1.6 mg | 脂質の酸化を防止し老化防止する | ビタミンE | 6.0~6.5 mg | 5.0~6.5 mg |
ビタミンK | 0 μg | 血液凝固の補助 | ビタミンK | 150 ㎍ | 150 ㎍ |
ビタミンB1 | 0.07 mg | 糖質を燃やしてエネルギーに変換 | ビタミンB1 | 1.4~1.2 mg | 1.1~0.9 mg |
ビタミンB2 | 0.07 mg | 発育促進剤 | ビタミンB2 | 1.6~1.3 mg | 1.2~1.0 mg |
葉酸 | 31 μg | 細胞の生産や再生を助ける | 葉酸 | 240㎍ | 240㎍ 妊婦240㎍追加 |
ナイアシン当量 | 0.4 mg | DNAの修復や合成に関わる | ナイアシン | 15~13 mg | 11~10 mg |
ビタミンB6 | 0.08 mg | タンパク質の分解を助ける | ビタミンB6 | 1.4 mg | 1.1 mg |
ビタミンB12 | 0 μg | DNAの生成を助ける | ビタミンB12 | 2.4㎍ | 2.4㎍ |
パントテン酸 | 0.39 mg | 薬物の解毒作用、等 | パントテン酸 | 5~6 mg | 5 mg |
ビオチン | 1.2 μg | 抗炎症物質を生成 | ビオチン | 幼児4 ~50 μg | 成人 50 μg妊婦付加量2 μg授乳婦付加量5 μg |
ビタミンC | 100 mg | 老化、ガンの予防 | ビタミンC | 100 mg | 100 mg |
食塩相当量 | 0 g | 食塩相当量 | 7.5 g未満 | 6.5 g未満 |
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)果実類/(かんきつ類)/レモン/全果/生
レモンは上記のような栄養素を含んでいます。
*レモンを与える危険性
人間は年齢を重ねると体のさまざまな能力が衰えてきます。愛犬も同じです。
肝臓でビタミンCを生成する能力も徐々に衰えてきます。
老犬や体調改善が必要な愛犬には、食べ物や薬から摂取した方がいいこともあります。
しかし、レモンは犬が少し食べただけでも、胃の不調を引き起こす可能性があります。
刺激が強いので胃で消化する際に、炎症を引き起こしたりして、胃に負担をかけてしまいます。
レモン以外にも柑橘類の果物は、愛犬にとって危険性がある食材です。
また、クエン酸は中枢神経の抑制などを引き起こす可能性があるので、
クエン酸を含んでいるレモンは与えるのは避けた方が賢明です。

レモンは愛犬に与えない方が賢明です
動物病院の医師などに相談して、レモンを与えるよりも効果的なビタミンC摂取方法を
アドバイスしてもらうのもおすすめです。または、
ビタミンCを豊富に含んでいる食材を
ドッグフードにトッピングして補ってあげるのもいいですね。
ビタミンCを多く含む果実に、アセロラ(1700mg)、キウイ(71mg)、イチゴ(62mg)等があるので、トッピングの参考にしてください。
*全国の夜間専門動物病院一覧
かかりつけの動物病院がしまっている夜間に突発的なアクシデントが発生すると、
うろたえてしまいます。そんな時は夜間専門で対応する動物病院が頼りになります。
夜間診療のため、必ず事前に電話連絡してください。
いつごろ、どのくらいの量を食べたか、症状が出ていたらどうしたらいいかなど、
できるだけ詳しくメモをして動物病院へ連れていくか、電話で問い合わせてください。
*まとめ
レモンは犬に与えると危険性のある食べ物です。
少量で胃の不調を引き起こし、量が多いと皮膚に炎症ができたり、
中枢神経が抑制されたりしてしまう可能性があります。
少量でも与えない方が賢明です。
ビタミンCを多く含む果実に、アセロラ(1700mg)、キウイ(71mg)、イチゴ(62mg)等があるので、トッピングの参考にしてください。
主食のドッグフードは栄養バランスを考えて成分が配合されています。
なので、あなたの愛犬の健康を少しでも改善する為に
症状に合わせた食材をトッピングするという目的にお使いください。
・愛犬が食べることができる人間の食品
・愛犬が食べてはいけない食品
・与えてもいい果物
・与えてはいけない果物
・与えてもいい野菜
・与えてはいけない野菜
カナガンドッグフードチキンに 健康改善トッピングを!
上記の記事にそれぞれの食材の効能効果、詳細をまとめています。参考にしてください。
愛犬と長く楽しく暮らすためにも、愛犬の健康管理は重要ですね。
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