そのバナナ、愛犬に与えて大丈夫?
バナナは愛犬に与えても大丈夫です。
バナナは愛犬に与えやすい果物で栄養素からみても食べるメリットが多数あります。
バナナは免疫力アップ、血圧を安定、抗菌・酸化防止、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節、皮膚粘膜の保善、被毛・皮膚や粘膜の健康維持、視力機能をサポート、老化・がんの予防、造血作用など愛犬の健康改善に効果のある成分を含んでいます。
パワーの源になる糖分、腸の働きをよくする食物繊維のほかに、
ビタミンやミネラルも豊富で、犬の健康維持に役立つと考えられます。
*日本食品標準成分表2020年版(八訂)を基準値として、
その食材の値が10%以上になる成分が
ペットに有効に作用すると思われ、取り上げて表記しています。
炭水化物の糖質は愛犬の必要なエネルギー源となる大切なものです。
バナナには、デンプン、ブドウ糖、ショ糖、果糖といろんな糖質が含まれています。
すぐに体内でエネルギーに変換されるものや、ゆっくり変換されるものもあるので、
継続的に愛犬にエネルギーを補給することができます。
つまり、元気な状態を長時間キープするのに役立ちます。
マグネシウムはエネルギー産生機構に深く関わっており、栄養素の合成・分解過程のほか、
遺伝情報の発現や神経伝達などにも関与しています。
また、カルシウムと拮抗して筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げたり、
血小板の凝集を抑え血栓を作りにくくしたりする作用もあります。
カリウムは、ナトリウムとともに、血圧を安定させるほか、
心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節などの重要な働きをしています。
また、カリウムはナトリウムと連携し細胞を正常に導き、
尿中への排泄を促進するため、血圧を下げる効果があります。
カリウムが不足すると、歩行困難、食欲不振、元気消失などの症状につながります。
また、カリウムの量が過剰となってしまうと、高カリウム血症を引き起こします。
高カリウム血症は、四肢のしびれや筋力低下、嘔吐、脈拍の異常(不整脈・頻脈)が表れ、
最悪の場合は死に至るほど重篤化する危険性があります。
カリウムは、水に溶ける性質があるので、水にさらしたりすれば、
調理前 の1/3〜2/3に減らすことができます。
βカロテンはビタミンAに変換されて作用することから、
被毛・皮膚や粘膜の健康を維持したり、視力機能をサポートしたり、
様々な細胞の増殖に寄与します。 また、βカロテンは
抗酸化作用および免疫賦活作用などがあることが報告されています。
ビタミンCには抗酸化作用があるため体内で増えた活性酸素を除去し、
老化や、がん、生活習慣病などの予防する諸々の予防効果や、
運動量が多い愛犬や加齢などによる酸化ストレスに有効であるとされています。
さらに、ビタミンCは皮膚や関節にも良いと言われています。
有機酸は、酸性を示す有機化合物の総称で、食品の中では酸味を示す原因物質の一つで、
酸化を防止したり抗菌性も期待される等、その機能的性質にも注目されています。
代表的なものでは、柑橘系果物や梅干し等に多く含まれる「クエン酸」や、
お酢の主成分である「酢酸」、リンゴやワインに酸味を与える「リンゴ酸」等があります。
バナナにはクエン酸が含まれています。
葉酸はビタミンB群の水溶性のビタミンで、
ビタミンB 12とともに赤血球を作るので「造血のビタミン」ともいわれています。
さらに、DNAやRNAなどの核酸やタンパク質の合成を促進し、細胞の生産や再生を助けます。
特に、お腹に胎児のいる妊娠中の母犬や、成長期の愛犬には必要な栄養素です。
ビタミンB6は、アミノ酸の代謝をサポートする働きをもっています。
愛犬の皮膚や粘膜を健康な状態に保つのにも役立つ栄養素です。
*バナナの主な成分、効能効果&日本食事摂取基準摂取の推奨量 /日
μg(マイクログラム)はmg(ミリグラム)の1000分の一 なのでμgの成分は省略しています。 |
バナナの主な成分、効能効果(100gあたり) | 摂取の推奨量/日 | ||||
成分名 | 値(生) | 効能効果 | 成分名 | 成人男性~高齢 | 成人女性~高齢 |
エネルギー | 93 kcal | 熱量 | エネルギー | 2200±200kcal | 1400~2000kcal |
水分 | 75.4 g | 水分 | 1.5~2リットル | 1.5~2リットル | |
たんぱく質 | 1.1 g | 人体組織の生成 | たんぱく質 | 65 g | 50 g |
脂質 | 0.2 g | エネルギー源 | 脂質 | 40~60 g | 40~60 g |
食物繊維総量 | 1.1 g | 腸内環境を改善 | 食物繊維総量 | 21 g以上 | 18 g 以上 |
炭水化物 | 22.5 g | 組織にぶどう糖を供給 | 炭水化物 | 250 g~325 g | 250 g~325 g |
有機酸 | 0.7 g | 悪玉菌の発生を抑制 | 有機酸 (クエン酸 693mg,コハク酸103mg, 酒石酸 31:2mg,ファール酸 45.8mg、リンゴ酸176mg) | ||
ナトリウム | Tr mg | 血圧を調節 | ナトリウム | 7.5 g未満 | 6.5 g 未満 |
カリウム | 360 mg | 血圧を安定させる | カリウム | 2,500 mg | 2,000 mg |
カルシウム | 6 mg | 骨格を構成する | カルシウム | 800~700 mg | 650~600 mg |
マグネシウム | 32 mg | エネルギー代謝に関わる | マグネシウム | 340~320 mg | 270~260 mg |
リン | 27 mg | 骨や歯を構成 | リン | 1000 mg | 800 mg |
鉄 | 0.3 mg | 全身に酸素を運ぶ役割 | 鉄 | 7.5 mg | 10.5 mg~16.0 mg(妊婦) |
亜鉛 | 0.2 mg | 身体の成長と維持に必要 | 亜鉛 | 11 ~10 mg | 8 mg |
銅 | 0.09 mg | 貧血を予防 | 銅 | 0.9~10 mg | 0.7 mg |
マンガン | 0.26 mg | 骨・肝臓の酵素作用を活性化 | マンガン | 4.0 mg | 3.5 mg |
β−カロテン当量 | 56 μg | 皮膚や粘膜の健康を維持 | β−カロテン | 400~900 μg | 350~700μg |
ビタミンE | 0.5 mg | 脂質の酸化を防止し老化防止する | ビタミンE | 6.0~6.5 mg | 5.0~6.5 mg |
ビタミンK | Tr μg | 血液凝固の補助 | ビタミンK | 150 ㎍ | 150 ㎍ |
ビタミンB1 | 0.05 mg | 糖質を燃やしてエネルギーに変換 | ビタミンB1 | 1.4~1.2 mg | 1.1~0.9 mg |
ビタミンB2 | 0.04 mg | 発育促進剤 | ビタミンB2 | 1.6~1.3 mg | 1.2~1.0 mg |
葉酸 | 26 μg | 細胞の生産や再生を助ける | 葉酸 | 240㎍ | 240㎍ 妊婦240㎍追加 |
ナイアシン当量 | 0.9 mg | DNAの修復や合成に関わる | ナイアシン | 15~13 mg | 11~10 mg |
ビタミンB6 | 0.38 mg | タンパク質の分解を助ける | ビタミンB6 | 1.4 mg | 1.1 mg |
ビタミンB12 | 0 μg | DNAの生成を助ける | ビタミンB12 | 2.4㎍ | 2.4㎍ |
パントテン酸 | 0.44 mg | 薬物の解毒作用、等 | パントテン酸 | 5~6 mg | 5 mg |
ビオチン | 1.4 μg | 抗炎症物質を生成 | ビオチン | 幼児4 ~50 μg | 成人 50 μg妊婦付加量2 μg授乳婦付加量5 μg |
ビタミンC | 16 mg | 老化、ガンの予防 | ビタミンC | 100 mg | 100 mg |
食塩相当量 | 0 g | 食塩相当量 | 7.5 g未満 | 6.5 g未満 |
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)果実類/バナナ/生
上記のように愛犬の健康にも良い成分が豊富に含まれています。
*愛犬にバナナを与える適量(目安)
バナナには健康維持に有益な栄養素が含まれていますが、与えすぎは体に良くありません。
バナナはドッグフードに健康改善トッピングするか、おやつとして少量与えるのがいいと思います。
犬には個体差があり、年齢・活動量・代謝・住環境などにより、
適切な給与量は大きく異なります。
愛犬の体重 | 一日に与える給与量 | トッピングするバナナ量約10% |
1~5 kg | 25~80 g | 3~8 g |
5~10 kg | 80~140 g | 8~14 g |
10~15 kg | 140~190 g | 14~19 g |
15~20 kg | 190~235 g | 19~24 g |
20~25 kg | 235~275 g | 24~28 g |
25~30 kg | 275~315 g | 28~32 g |
30~35 kg | 315~360 g | 32~36 g |
このトッピングする量は一日の給与量の10%として計算した量です。
適量の判断は愛犬の飼い主さんが一番わかると思います。
上記のデータは参考程度にしてください。
*愛犬にバナナのお勧めな与え方
バナナは甘くておいしく栄養が豊富ですが、多量に摂取すると便が大きくなり過ぎて、
かえって便が出にくくなる可能性があります。
また、食べすぎると、主食であるドッグフードを食べる量が減る可能性も出てきます。
ドックフード(カナガンドッグフードチキン)は犬の健康に必要な栄養素が
バランス良く配合されているため、不足すると栄養バランスに偏りがでます。
偏食や選り好みを助長する可能性も出てくるので、
主食の妨げにならない程度の量(一日の給与量の10%)にしましょう。
果肉はペットフードの大きさに近いサイズにカットしてあげると
愛犬も食べやすいと思います。
または、バナナを乾燥させてドライフルーツにすれば、栄養価も高くなり、且つ
保存期間も長くできます。
総合栄養食(カナガンドッグフードチキン)に健康改善トッピングして与える場合は
一日の最適なカロリー量の一割程度を目安にトッピングしてください。
与えすぎは肥満や体調を崩す原因になります。
*アレルギー反応に要注意
人間でも人により、いろんな食材に対してアレルギー反応が出たり出なかったりします。
愛犬も同じです。
食べた時の体調にもよりますがアレルギーは、先天的な体質による先天性アレルギーと、
長年の食生活により発症する可能性がある後天性アレルギーがあります。
バナナを初めて与える際は、少量からスタートしましょう。
以下の症状が見られた場合は、アレルギーの可能性があります。

アレルギー反応に要注意
バナナを食べた際に上記のような症状が現れた場合は、獣医師に相談しましょう。
*全国の夜間専門動物病院一覧
かかりつけの動物病院がしまっている夜間に突発的なアクシデントが発生すると、
うろたえてしまいます。そんな時は夜間専門で対応する動物病院が頼りになります。
夜間診療のため、必ず事前に電話連絡してください。
いつごろ、どのくらいの量を食べたか、症状が出ていたらどうしたらいいかなど、
できるだけ詳しくメモをして動物病院へ連れていくか、電話で問い合わせてください。
*まとめ
バナナは愛犬に与えやすい果物で栄養素からみても食べるメリットが多数あります。
余談ですが、バナナの皮の内側には、抗菌、抗酸化、および抗炎症の特性があり、
かゆみや虫刺され、日焼けなどに有効だとか。
バナナの皮に含まれているアストリンゼンが、皮膚の湿疹をおさえる効果があるみたいです。
アストリンゼン効果とは収れん作用のよる効果のこと。
収れん作用とは血管などを縮める作用で、皮脂の分泌を整え、お肌を引き締めるみたいです。
主食のドッグフードは栄養バランスを考えて成分が配合されています。
なので、あなたの愛犬の健康を少しでも改善する為に
症状に合わせた食材をトッピングするという目的にお使いください。
・愛犬が食べることができる人間の食品
・愛犬が食べてはいけない食品
・与えてもいい果物
・与えてはいけない果物
・与えてもいい野菜
・与えてはいけない野菜
カナガンドッグフードチキンに 健康改善トッピングを!
上記の記事にそれぞれの食材の効能効果、詳細をまとめています。参考にしてください。
愛犬と長く楽しく暮らすためにも、愛犬の健康管理は重要ですね。
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